|
|
|
メニューに戻る|前へ|次へ
|
青き空を守りし者は
第八話
|
コバルトが展示室に入ってみると、荒れた光景が目に映る。展示物を入れていたガラスケースは半分以上が割れ、窓も電気も壊れていて、床に破片が散らばっている。プラネット団と戦っていた博物館のポケモン達は怪我だらけで、気が抜けたのか倒れたり座り込んだりしている。必死で戦っていた博物館の6人も気が抜けてしまったようだ。コバルトが近づくとやっと気付いたように振り向いた。フィールたち三匹が自分のところに集合したところで、今回たくさん活躍した三匹を撫でてお礼を言うとボールに戻す。
「カピラ、バロッズ、それにフィールご苦労様。あの、大丈夫ですか?」
話しかけると一番近くに居た人が答える。
「ああ、さっきのは君のポケモンか。まぁ見ての通りだよ。ポケモンたちが頑張ってくれたんだけど…。」
その時、警官が入ってきた。
「大丈夫ですか? …プラネット団は居ないようですね。怪我はありませんか?」
「僕たちの方はかすり傷位なんですが、ポケモンたちの怪我が心配です。被害は見ての通りで…。」
と、コバルトと話した人が代表して答えた。
「そうですね…。館長、すみませんでした。私たち警察の到着が遅れてしまったばかりに…。」
「いえ、別に警察のせいではありませんから。それに不幸中の幸いと言うのもなんですけど、盗られた物は比較的手に入りやすいもので、後ろの珍しい物は何とか無事でしたし…。」
この後も警官と博物館の館長は話を続けたのだが、コバルトはとりあえず一階に置いてきたユーリの所へ向かった。階段を下りて戦闘した現場に近づくと、すぐにユーリが気付いて振り返る。
「ユーリ、火は治まったか?」
「クゥー」
「そうか。ありがとう。ボールに入っててくれ。」
ユーリをボールに戻すと、近くの人が話しかけてきた。
「火を消してくれてありがとう。広がる前に消せてよかった。ところで途中で助けに入ってくれたライチュウとクロバットは君のかい?」
「はい。」
「やっぱりそうか。ありがとう。助かったよ。」
素直な礼にコバルトは照れ笑いしながらモンスターボールを軽く叩く。ボールの中でもバロッズとカピラが照れてる事だろう。褒められるのはどうもむず痒い。
「いえ、大方皆さんが片付けていましたし…。その、怪我とかは大丈夫ですか?」
「ポケモンたちがね…。けどポケモンセンターに送ってもらったから大丈夫だと思うよ。…とにかくありがとう。じゃあ俺は片付けを手伝ってくるから。気を付けて帰るんだぞ。」
そう言って行ってしまいそうになったので、コバルトはすぐに引き止めて申し出る。
「ええっとあの、手伝いましょうか? 俺にできることがあればですけど…。」
「そうかい? じゃあ壊れた壁の破片の掃除を手伝ってもらえるかな。」
「もちろん喜んで。」
この後コバルトは夕方近くまで博物館の片付けの手伝いをしたのだった。
その夕方頃大分片付けが終わったところで、コバルトは博物館を出ると一旦ニビジムに向かう。声を掛けて中に入ると、ハジメが顔を出した。
「あ、コバルト君。今から博物館の方に行こうと思ってたんだけど。もう町のあちこちで奴らが暴れたもんだから大変で。とにかく無事でよかった。君のポケモンはどうだ?」
「大丈夫です。大した怪我はしてないので。…それで、何かずうずうしいんですが回復機を貸してもらいたいなぁと…。ポケモンセンターは忙しいかもしれないし。」
「もちろんどうぞ。こっちへ。」
そしてコバルトを案内しながらハジメが話す。
「あぁそうだ。申し訳ないんだけれどジム戦は明後日ぐらいにならないと出来ないんじゃないかと思うんだよ。詳しいことは父さんに聞かないと判らないけど、町の復興の方が優先だからなぁ。そういえば泊まる所は決めてるか? 今夜はポケモンセンターは忙しいだろうから、うちに泊まってくれてもいいんだけど。」
「えっと、そうですね…。ポケモンセンターにするつもりだったんだけど、そういうことならお言葉に甘えて…。」
そう答えるとハジメはにっこりした。
「よかった。サンジが君の事気に入ってしまったみたいでさ。俺もちょっと話聞きたいと思ってたし。」
「でも何を話せばいいのか…。」
「はは、大丈夫。話は振るから。っと、そういえば回復機を使いに来たんだったな。すっかり話しに夢中になって忘れるとこだった。」
お互い笑いながら、コバルトはボールを機械にセットして起動させた。
|
|
メニューに戻る|前へ|次へ
|
|